水虫治療を始める前に〜本当に水虫ですか?〜

 

 

ムシムシジメジメした時期になると増えるのが

「足がかゆい」→「水虫を治療したいです」

と受診される患者さんです。

 

でもちょっと待ってください。 

 

それは本当に水虫ですか?

 

患者さんが水虫だと思って受診されても

「湿疹だった」「水虫の薬でかぶれを起こしていた」

ということがよくあります。

※実は水虫の薬はかぶれやすいのですが、それについては後ほど記載します

 

「かゆみ・発疹・水ぶくれ・皮剥ける=水虫」

ではありません。反対に何も自覚症状が無いのに水虫だということもあります。

 

水虫の診断には、顕微鏡検査患が欠かせません。

見た目・自覚症状のみで診断するのは私達専門医でも困難です。

受診した際には必ず顕微鏡検査をしてもらいましょう

 

特に爪水虫と診断されると、飲み薬の治療(結構お金がかかりますし、

定期的な肝機能障害などのチェック=採血検査が必要になります)が必要になるので

必ず顕微鏡で確認してもらってから治療を開始してください。

 

「顕微鏡検査をせずに水虫の飲み薬を投与されていて全然治らない」という患者さんの

顕微鏡検査を行うと、なんと水虫菌がいないという事もあります(もちろん顕微鏡検査は

治療効果の表れる前の時期に行っているにも拘わらず・・・)。

 

顕微鏡検査(真菌鏡検と言います)は、皮膚の皮や爪の一部をほんの少しだけ取って

ガラスの上で溶かし、顕微鏡で真菌(水虫菌など)がいるかどうかを見る検査です。

受診したその時に数分で行える簡単な検査で、上手に行えば痛みはなく、

お子さんでも検査を受ける事ができます。

 

 「どの部分を取るか(診断できる部位を適当量採取できるか)」

 「顕微鏡で真菌を鑑別できるか」   に

 

 お医者さんの腕が表れます

水虫が治らない?

「毎年水虫になる」

「全然治らない」

 

という患者さんがいらっしゃいます。

そのような場合、原因がいくつか考えられます。

 

@実は水虫ではない

  市販薬で治療されている方に多いパターンです。

  水虫治療を始める前にでも述べたように、自己判断には限界があります。

  「顕微鏡検査による診断」が確実です。 

 

A薬が合っていない

  水虫治療の薬は剤形(軟膏・クリーム・液体・スプレーetc)や薬剤の種類もたくさんあり、

  症状や部位によって使い分けをします。

  また、水虫の薬はかぶれやすいので、合わない場合は別の薬剤に変更する

  必要もあります。

 

B水虫が完治しないうちに治療を中止している

  かゆみや皮むけなどの症状がなくなっても、水虫菌はまだ残っています。

  症状が無くなってからも、最低約1ヶ月は外用しましょう。

  「かゆみがとれた」

  「皮むけが無くなった」

  のみで治療を中止しないでくださいね。

  顕微鏡で菌がいなくなったことを確認できれば一層安心です。

 

C家族間・バスマットなどからのピンポン感染

  どんなに一生懸命に治療しても、バスマットやスリッパ・靴に菌が残っていたり、

  水虫になっている無治療の同居人がいた場合には、

  永遠に菌が供給され続けるので何度でも罹患します。

  水虫と診断されたら

  「バスマットは毎日洗う・スリッパや靴はできれば買い換える」

  「水虫治療は同居者みんなで一緒に」

  を徹底しましょう。

  温泉などのバスマットからの感染も報告されているので、一度足の裏を拭き、乾いてから

  靴や靴下を履くようにしてください。

 

D爪水虫がある

 治療しても皮膚の水虫を頻繁に繰り返す場合、爪水虫があってそこから菌が

 供給され続けている場合があります。

 今は爪水虫が塗り薬で治るようになりました。

 爪が黒ずんでいる、ガサガサしているなどの異常を感じたら診察を受けましょう。