「いぼ」はヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが皮膚の小さな傷から感染して起こる
感染症です。良く混乱されるのですが,「みずいぼ」とは別物です。
人から人へ直接感染し,手や足にまるでタコの様に出来てきます。
放っておいて自然治癒するという事はないため,
(下記の治療が嫌なために)放置していると,
他の場所や家族へ移してしまう・・・という事が起こってしまいます。
治療法は、
@液体窒素による凍結療法
A漢方薬「ヨクイニン」の内服
などがあります。
@「液体窒素による凍結療法」は,
「綿棒を液体窒素(溶けたドライアイスみたいな液体)
にひたして,ジューと焼く」という,なんとも原始的な方法です。
凍らせる治療ですから強い痛みは想像するに難くないと思います。
こんな原始的な方法ですが,いまもいぼ治療の標準治療・中核をなしています。
とんでもなく痛い治療(工夫しないで行うと,お子さんは阿鼻叫喚の世界です・・・)
な上,残念な事に1回の治療で治ることは少なく,
数週間毎に複数回の治療が必要になります。
あまりの苦痛に耐えかね,お子さんなど(時として大人も)は(この治療単独で行うと)
通院を中断される場合もあります。
そして,この液体窒素による治療,
「痛みを少なくする」「効果的に当てる」
には,ちょっとしたコツが必要です。当院では、いぼのスプレー治療を併用しています。
A漢方薬「ヨクイニン」の内服
「痛いのは勘弁!飲んで済むならその方法で是非!」
との気持ちは痛いほどわかりますが,のみ薬単独ではまず完治しません。
一見治ったかのように見えても,ウイルスが残っていて早晩再発してきます。
現時点では,のみ薬は「より早く治療する,再発をできるだけ防ぐ」のを目的として
使用するもの,あくまで補助療法とお考え下さい。
当院では,独自の工夫をしながらなるべく痛みを少なくして治療を継続できるような
いぼ治療を行っています。水ぶくれができると早くいぼが取れるので、できるだけ
水ぶくれができるギリギリのラインで当てるのが効果的です。
「痛いのはイヤ!」 と治療を中断した経験のある方
「なかなか治らない魚の目がある」 という方
一度当院にてご相談ください。
ご参考までに,手のいぼ写真をのせておきます。
